AGAの効果的な治療
AGAの治療と予防の仕方(オススメの方法)
AGAは研究されて色々と分かってきた事も多いのですが未だ未だ不明な部分もあります。
以前はその原因がストレス、睡眠不足、食生活、生活習慣、頭皮の問題など色々と
言われてきていますが、現在ではその原因が分かっていて薬も処方されているので
まずは薬物での治療を選択しましょう。
AGAの治療薬
AGAの治療薬は大きく二つに分けられます。
①原因を止めて進行を止める薬
②細く短くなった髪の毛を改善させる薬
①原因を止める薬とは?
AGAの原因はジヒドロテストロンと説明しました。では、このジヒドロテストロンを
なくしてしまえば良いのですが男性ホルモンからジヒドロテストロンのみを無くす事は
とても大変らしいです。
そこで男性ホルモンからジヒドロテストロンが作られる過程に必要な5α還元酵素と言う酵素の
働きを止める薬が使われています。
有名な薬がフィナステリド製剤とデュタステリド製剤です。
そのため、フィナステリドとデュタステリド製剤を5α還元酵素阻害薬と言います。
各薬剤の効果、価格、副作用をまとめて表にすると
作用 | 価格 | 副作用 | |
フィナステリド製剤 | 5α還元酵素Ⅱを抑制 | 比較的安価 | 副作用は軽微 |
ディユタステリド製剤 | 5α還元酵素ⅠとⅡを抑制 | 比較的高価 | フィナステリド製剤より多い |
本来、5α還元酵素はタイプⅠとⅡがあって薬のよってその作用に差があります。
タイプⅠとⅡの違いは大まかに言うとその分布している場所の違いです。
5α還元酵素タイプⅠ | 主に毛髪の生え際(額の生え際)の頭皮の領域、全身 |
5α還元酵素タイプⅡ | 主に頭頂部(つむじの所)、前頭部(つむじと額の生え際の中間の部分)の頭皮領域 |
AGAの影響で薄毛になる部分は生え際、前頭部と頭頂部です。なのでタイプⅠとⅡの両方に
効果があるデュタステリドが最強と思われるかもしれませんが、上の表にまとめた様に価格や
副作用が気になりますよね?また、フィナステリド製剤よりもデュタステリド製剤が新しい薬ですが
その効果に差がほとんど無いと言うのです。
当初、デュタステリド製剤が認可された時はフィナステリド製剤では効果が期待できないと
言われていた生え際のAGAに対して期待されましたが効果は顕著ではなかったのです。
たくさんのAGA患者さんを見てきた立場としては生え際のAGAは発見が遅く、改善も他の部位より
効果が遅いか少ない場合が多い様に思います。
⭐️では、予防目的にフィナステリド製剤やデュタステリド製剤を服用すれば良いのか?
この質問に対しては理論上はかなりの確率で予防をする事が可能ですが実際、費用と副作用を
考えるとお勧めしません。
AGAが出始めてから治療を始めても遅くは無いと思います。
⭐️AGAの早期発見のために!
①6ヶ月〜1年に一度、診察を受けて進行具合を診てもらうと良いでしょう。特に診察の度に写真を撮って
前回の診察の時と比較してくれるクリニックが良いと思います。
②携帯電話のカメラで頭頂部と生え際の写真を定期的撮影して比較しても良いと思います。
最近のスマートフォンのカメラの性能は素晴らしいので撮影時の条件(明るさ、距離など)をできるだけ
同じにして撮ると比較しやすいです。
フィナステリド、デュタステリド製剤(5α還元酵素阻害薬)の副作用
勃起不全
性欲減退
精子の減少
肝機能障害
鬱症状
発現率:0.2~1%
女性化乳房(乳房全体が大きくなるのでは無く、乳輪の部分が膨らむイメージです)
初期脱毛はほぼ発生しない。
⭐️効果はいつから出るのか?(どんな変化がいつ頃から?)
フィナステリド、デュタステリド製剤の効果はAGAの進行を遅延させるとい言うものです。
進行をほぼ止める様に作用しますが細く短くなった毛髪が太く長くなる変化はほとんど期待できません。
薬を服用始めた時の状態を維持していくと言う効果です。
稀に毛髪が改善したとお話しされる患者がいましたが実際はそんな気がするくらいだと思っています。
ただし、本人が改善したと満足されている場合はあえて否定はしません。
⭐️薬はいつまで服用すれば良いのか?
これはAGAの治療を始める患者からよく聞く質問です。
結論から言うとAGAの薬は継続が必要です。
②細く短くなった髪の毛を改善させる薬とは?
毛髪の改善には現在ミノキシジル製剤が使われています。
改善のメカニズムは、まだ完全には解明されていませんがAGAによって細く短くなった毛髪を
太く長くする効果があります。
AGAによる毛髪の変化 | 治療後に改善されて来た時の変化 |
毛髪が細く短くなる | 毛髪が太く長くなる |
毛髪が柔らかく感じる | 毛髪が硬く感じる |
毛髪のハリとコシが低下する | 毛髪のハリとコシがアップする |
つむじや前頭部のボリュームがなくなる | つむじや前頭部のボリュームが上がってくる |
朝セットしたスタイルが午後に崩れ易い | 朝セットしたスタイルが午後になっても崩れ難い |
⭐️AGA治療薬のジェネリック
◯フィナステリド製剤:フィンペシア、フィンカー、フィナステリド錠、フィナロイド、
プロペシア(1mg)、プロスカー、フィナバルド
◯デュタステリド製剤:デュタヒール、アボルブ、デュマン、ザガーロ、デュタボルブ、ベルトリド、デュタス、デュプロスト
◯ミノキシジル製剤:ノキシジル(Noxidil)、ミノキシジルタブレット、ミノタブ
上記の中でフィンペシアはキノリンイエローと言う色素が使われていたのですが、このキノリンイエローが
発がん物質であることが報告されています。
現在のフィンペシアはキノリンイエローを含むものと含まない製品の2種類が発売されている様です。